独立行政法人 水産総合研究センター 日本海区水産研究所
第28回全国豊かな海づくり大会;鮭の稚魚市民放流祭
平 成20年9月6日(土)・7日(日)に開催される第28回全国豊かな海づくり大会(新潟大会)のプレイベントとして,4月6日(日)に阿賀野川河川公園に おいて「サケの稚魚市民放流祭(阿賀野川漁業協同組合連合会などが主催)」が開催されました。昨年秋に阿賀野川へ帰ってきたサケから生まれた約1.5gの 稚魚およそ10万尾が,小学生をはじめとして市民の手によって阿賀野川に放たれました。


新潟大会のキャラクター「まもりん」は子供達に人気


子供達が中心となってサケの稚魚を阿賀野川へ放流

この催しに当所から清水調査普及課長が講師として招かれ,放流したサケが大きく育って再び阿賀野川へ戻ってくるまでの冒険の話を,子供達にもわかりやすいよう紹介しました。


サケの話をする清水調査普及課長(中央)

【サケの冒険(あらすじ)】
今日これから放流するサケの稚魚は,昨年秋に阿賀野川で捕獲された親から卵を採って受精し,餌を与えて大きくしました。阿賀野川生まれのサケの稚魚は,新 潟県の沿岸で動物プランクトンを食べながら北海道の北,オホーツク海を目指して旅をします。さらに千島列島を北上してベーリング海へと向かいます。ベーリ ング海の水温が低くなると,アラスカ湾の沖合まで移動します。アラスカの水温が高くなると,またベーリング海に戻ります。このようにベーリング海とアラス カ湾沖の往復を数年間繰り返した後,4年目の春にベーリング海から日本を目指して移動を始めます。オホーツク海を通って日本海を南下し,一路新潟県沿岸を 目指して帰ってきます。松浜町(阿賀野川河口の町)の沿岸に近づいたときに川の水の匂いに反応して,母なる川である阿賀野川に上ってきます。これがサケの 3万kmの旅の物語です。


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