独立行政法人 水産総合研究センター 日本海区水産研究所
日本海洋学会・日高論文賞を受賞
当所日本海海洋環境部海洋動態研究室の職員3名が執筆し,日本海洋学会の英文誌Journal of Oceanographyに掲載された下記論文がその内容を高く評価され,筆頭著者の渡邊達郎主任研究員が2008年日本海洋学会・日高論文賞を受賞しました。

■Watanabe T., Katoh O., and Yamada H., 2006: Structure of the Tsushima warm current in the northeastern Japan Sea. Journal of Oceanography, 62, 527-538.

本論文には,調査船に設置したADCP(船底から音波を発して海流を測定する装置)を駆使して日本海北東部における対馬暖流の流動構造(どのような流れ方 をしているか)を詳細に調べた結果をまとめてあります。これまで,対馬暖流の上流域にあたる対馬海峡から隠岐諸島にかけては,流動構造に関する研究が数多 く行われてきましたが,下流域にあたる能登半島より北側に関しては研究例が少なく,流動構造はよくわかっていませんでした。本論文で渡邊研究員らは, ADCPを用いた観測方法に工夫を加え,この海域における対馬暖流の分枝構造(どのように枝分かれするか)や流量分配(どのくらいの割合で枝分かれする か)まで明らかにしたことが評価され,今回の受賞に至りました。

本論文の要旨はテラ出版のウェブサイトでご覧いただけます。


受賞対象となった論文(右)と掲載された学術誌Journal of Oceanography


受賞式の後,宇田賞を受賞された北海道大学名誉教授の若土正曉先生(左)と記念撮影
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