日本海でとれるアカガレイは、1980年代後半、わずか5年足らずで3分の1程度にまで減り、92年に2,300トンと最低になりました。そのため、船の数を減らす、夏の間禁漁にする、禁漁区域をつくるなど、アカガレイを増やすためにたくさんの工夫をしました。そして15年後、ようやく5,000トン以上とれるまでに増えました。07年から13年までは、毎年5,000トン以上とれるようになっています(アカガレイがとれた量)。
最近、日本海のアカガレイ底びき網漁では、なるべくアカガレイだけをとるように改良された網が使われるようになっています。この網は、ズワイガニをとってはいけない時期に、網に入ってしまったカニを逃がすための「選択パネル」と呼ばれる大きな穴があいているのが特徴です。そして、その穴からは小さなアカガレイも逃がすことができる可能性が高く、現在、調査が進められています。
アカガレイは寿命が長く、ふえるのにとても時間のかかる魚なので、とりすぎることのないよう十分に注意することがとても大切です。漁師さんたちは、改良された底びき網を使うなど、アカガレイを守りながらとるための取り組みを続けています。
また、この網はアカガレイを傷つけるカニやヒトデが入らないようになっているため、傷や血のにじみがとても少なく、きれいで新鮮なアカガレイがとれるのです。今後、おいしいアカガレイがもっとたくさん食べられるようになることが期待されています。