アカアマダイは東シナ海から、太平洋側では千葉県のあたりまで、日本海側では青森県のあたりまですんでいて、長崎県や山口県、島根県などで多くとれます。日本海では、主に「つり」や「はえなわ」でとっています。アカアマダイの仲間には、ピンクがかった白色のシロアマダイや、顔やひれが黄色っぽいキアマダイがいて、これらをまとめてアマダイ類と呼びます。アマダイ類の中では、アカアマダイが9割以上と一番多くとられています。
アマダイという名前が付いた理由は、食べると甘い味がするからとか、頭の形が頭巾をかぶった尼さんに似ているからなどといわれています。ちなみに、京都や和歌山などで「ぐじ」と呼ばれるのは、頭の形がへこんだ魚という意味の「屈頭魚」 からきているそうです。
アカアマダイは、深さ30メートルから150メートルぐらいの砂や泥の海底に「す穴」を掘ってすんでいて、エサを食べる時には外に出て、敵が来ると「す穴」に逃げ込むと考えられています。大きいオスは「す穴」のまわりに縄張りを作って、そのまわりのメスたちをひとりじめするといわれ、そのためか、オスのほうが成長がはやく、メスより大きくなります。メスでは最大で全長38センチ、0.6キロぐらいですが、オス(上の写真)は全長50センチ、体重1.7キロ以上に成長します。