秋田県のハタハタは1963~75年までは毎年1万トン以上とれていましたが、90年代はじめには100トン以下ととても少なくなったため、92年から95年までの3年間、とることを禁止しました。また、秋田県では卵から育てた稚魚を放流したりしました。
解禁後には、とってよい大きさやとる量を決め、秋田県の隣県でも、大きさや時期を制限するなどしてハタハタを守ったところ、2003年ごろから再び3000トン近いハタハタがとれるようになりました。しかし、ここ数年、秋田県をはじめとする日本海北部の県では、増加傾向が見られなくなっています。
ハタハタが増えたり減ったりするのは、長い年月をかけて自然に上がったり下がったりする水温の影響もあると考えられています。将来にわたってずっとこのおいしいハタハタが食べられるようにするために、環境とハタハタとの関係について、さらに調査研究する必要があるのです。
そこで福井県小浜市にある日本海区水産研究所の小浜庁舎では、秋田県水産振興センターでふ化させたハタハタの幼魚を使って、水温が成長や生き残りにどう影響するかを調べる研究などを始めています。