魚(さかな)やエビ、イカ、貝(かい)などの水産物(すいさんぶつ)のうち、日本人(にほんじん)が一番(いちばん)たくさん食(た)べているのはサケ類(るい)です。日本(にほん)のサケは秋(あき)になると岸(きし)の近(ちか)くで獲(と)れるようになるため秋(あき)の味覚(みかく)として人気(にんき)があり、塩焼(しおや)きやホイル焼(や)き、ムニエルにしたり、卵(たまご)(イクラ)を醤油(しょうゆ)漬(づけ)などで食(た)べます。日本(にほん)で一番(いちばん)サケが獲(と)れる北海道(ほっかいどう)では、石狩(いしかり)鍋(なべ)という鍋(なべ)料理(りょうり)や、半身(はんみ)のサケを野菜(やさい)と一緒(いっしょ)に味噌(みそ)味(あじ)で焼(や)く「ちゃんちゃん焼(や)き」が有名(ゆうめい)です。
世(せ)界(かい)で一番(いちばん)早(はや)くサケの「ふ化(か)放流事業(ほうりゅうじぎょう)」を始(はじ)めた新潟県(にいがたけん)の村上市(むらかみし)では、サケを「イヨボヤ」(魚(さかな)の中(なか)の魚(さかな))と呼(よ)んで貴重(きちょう)な食べ物(たべもの)として大事(だいじ)にしてきました。 内臓(ないぞう)、骨(ほね)、エラ、ヒレ、皮(かわ)などあらゆる部分(ぶぶん)を食(た)べ、その料理(りょうり)方法(ほうほう)は100種類(しゅるい)を超(こ)えると言(い)われます。特(とく)にサケを丸(まる)のまま塩(しお)づけにして1か月ほど干(ほ)してつくる塩引(しおび)き鮭(ざけ)や、塩引(しおび)き鮭(ざけ)をさらに半年(はんとし)近(ちか)く干(ほ)し、日本酒(にほんしゅ)を掛(か)けて食べる酒(さけ)びたし、サケを焼(や)いてからしょうゆに漬(つ)けた焼(や)き漬(づ)けなどは村上市(むらかみし)の特産(とくさん)品(ひん)として、昔(むかし)から市民(しみん)に親(した)しまれています。