ニギス


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ニギスは日本海の本州沿岸に広く分布するほか,太平洋側では中部以南の沿岸に分布する。日本海本州沿岸では,水深150mを中心に,100〜200m深に生息し,新潟の佐渡周辺,新潟・富山の県境沖,石川の能登半島周辺,鳥取の隠岐諸島周辺,島根の浜田沖などが主分布域である。回遊については不明である。本種は1年のうち春と秋に産卵のピークを持つが,各季節発生群の成長,成熟様式に関しては依然として不明な点が多い。今のところ両群ともに,体長が15cm前後となる2歳で産卵すると考えられている。寿命は5年であるが,主な漁獲対象は3〜4歳魚であると推定されている。

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日本海のニギスは,主として沖合底びき網,小型底びき網で漁獲されている。漁獲量の推移をみると,1975年以降では1977年の11,463トンをピークに,1983年までは8,000〜12,000トンの範囲で変動していたが,1984年以降減少し,1989〜1991年には5,000トン以下にまで落ち込んだ。1992年以降はやや増加し,5,000〜6,000トンで推移しているが,最近年(1995〜1997年)若干の減少傾向がみられる。1997年は5,338トンであった。


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