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日本海のおさかな図鑑
マダラ(学名:Gadus macrocephalus)
- 流通名、地方名:
- 英名:
Gray cod、Pacific cod
- 料理方法:
淡泊な白身魚なのでどんな料理にも合う。鍋物、汁物、塩焼き、昆布締め、みそ漬けなどが一般的。カチカチに干した棒鱈(ぼうだら)も有名で、京都などでは芋と一緒に煮て食べる。筋肉だけでなく白子(精巣)や真子(卵巣)もおいしい。
ヨーロッパ、北アメリカにも近縁種が分布しているため、グラタン、ブイヤベース、フリッターなど洋食レシピも多い。イギリスのフィッシュ&チップスにもタラを使う。 - 分布・回遊:
本州の日本海側におけるマダラの成魚は、青森県から山陰地方(鳥取県および島根県)にいたる水深200~400m 前後に広く分布する(図1)。産卵期にいくぶん浅い海域に移動するとされるが、回遊・集団構造に関する知見は少ない。広域移動を行う個体がいる一方、比較的限られた海域でローカルな地域個体群を形成するものもいると考えられている。
- 年齢・成長:
1 歳で被鱗体長(以下、体長と略記)18cm、2 歳で32cm、3 歳で44cm、5 歳で63cm、8 歳で81cm に達する(図2)。寿命は10 歳と推定されている。
- 成熟・産卵:
雌では体長50cm 以上で成熟すると考えられ(中田ら 1995)、成熟年齢は4 歳と推察される。産卵期は1~3 月であり、産卵場は局所的に分布する。なお、その底質は、卵が採集された場所から判断して、泥底、砂泥底、礫砂底、礫底と考えられる。また、飼育実験から、産卵は一回の放卵で完了することが報告されている。
- 被捕食関係:
未成魚、成魚ともに魚類、頭足類、甲殻類(エビ類)を主な餌としている。なお、本種の捕食者は明らかではない。
- 漁業の状況:
沖合底びき網、小型底びき網、刺し網が主要な漁業種である。日本海における漁獲量について、青森県~石川県の日本海北区と福井県~鳥取県の日本海西区でみると、1970 年代から1990 年までは日本海西区で数百トンレベルの水揚げがあった。しかし1990 年代は数十トンレベルで推移し、現在全体の90%以上が日本海北区で漁獲されている。なお日本海西区の漁獲量は、1999 年以降微増傾向にある
- 日本海の資源状態:
水準:高位 動向:横ばい
タラ、ホンダラ、ポンタラ(小型魚)、イボダラ(富山)、アカハダ(兵庫)