1. トップページ
  2. 組織の概要
  3. 資源管理部
  4. 資源管理グループ

資源管理部

資源管理グループ

研究内容

  • 資源管理グループでは、主に日本海の主要漁業資源(ブリ、スルメイカ、ズワイガニ)の「資源評価」と「管理方策」の研究を行っています。
  • 【資源評価とは?】
     海の中に魚がどれくらい数、どれくらいの量いるか?を調べることです。しかし、海の中の魚は目では見えませんので、直接数えることは出来ません(実際には大変難しい作業です)。ふつう海の中の魚の数を調べる方法として、「漁船がどれくらい獲ったか」のデータを用いた解析と、「実際に調査船で魚を捕ってみて」調べる方法があります。資源管理グループでは日本海の主要漁業資源(ブリ、スルメイカ、ズワイガニ)がどれくらいいるかを毎年調べるとともに、どのように変化しているかを研究しています。

    スルメイカの資源調査

    スルメイカの資源調査 漁船と同じ自動イカ釣機を用いてスルメイカの資源状況を調査しています。

    ズワイガニの資源調査

    ズワイガニの資源調査 調査用の底曳き網でズワイガニを採集して調査しています。

    平成22年度のスルメイカおよびズワイガニの資源評価結果(水産庁委託 資源評価調査事業)

    平成22年度のスルメイカおよびズワイガニの資源評価結果(水産庁委託 資源評価調査事業)

    ※年によって変化しますが、近年の日本海には、スルメイカは約100万トン、ズワイガニは約2万トンいると推定されています。

    【資源管理とは?】
     海の中の魚をどれくらい数、どれくらいの量とっても大丈夫か?を調べることです。石油資源と違い、魚(生物資源)は漁獲・消費して数が減っても、残った魚が卵を産んで増えることによって再び資源量が回復します。そのため、資源を「持続的に」利用することが可能です。しかし、多く漁獲し過ぎると、残った数も減り、生まれてくる子供の数も減って最後にはなくなってしまいます(これを乱獲と言います)。そこで、資源管理グループでは、日本海の主要漁業資源(ブリ、スルメイカ、ズワイガニ)がどれくらい漁獲しても大丈夫か?乱獲にならないか?を資源評価結果と合わせて研究しています。

    *近年の日本海では、スルメイカは約30万トン(資源量の30%)、ズワイガニは約5000トン(資源量の25%)くらい獲っても乱獲にならないと推定されています。

     そのほか、資源管理グループでは、地球温暖化が与える日本海の漁業資源への影響予測や、近年日本海で急速に増加したサワラの増加要因および生態調査も実施しています。

23年度の主な研究開発課題等

  • 我が国周辺水域資源評価等推進委託事業(水産庁受託)
     スルメイカ・ズワイガニ・ブリをはじめとする日本海の主要漁業資源の現状を把握すると共に、次の年にどれくらい漁獲しても資源に悪い影響を与えないかを算定しています。
  • 資源変動要因分析調査(水産庁補助金)
     スルメイカ・ズワイガニ・スケトウダラの資源量が海洋環境によってどのように変化するのかを調査研究し、資源管理に役立てると共に、なぜ、資源が変動するのか?を、漁業者に理解してもらうことを目指しています。
  • 気候変動対策プロジェクト研究(農林水産省委託プロ研)
     地球温暖化によって、日本海の漁業資源がどのように変化するかを明らかにすると共に、その変化に対し、どのように適応していくかを研究するプロジェクトです。基本的に、温暖化によって増える資源をうまく利用することが望まれます。

これまで(資源評価研究室当時)の研究成果等

    【学術雑誌】
  • 藤野忠敬, 貞安一廣, 安部幸樹, 木所英昭, 田 永軍, 安間洋樹, 宮下和士, 2009: Swimbladder Morphology and Target Strength of a Mesopelagic Fish, Maurolicus japonicus. 海洋音響学会誌, 36, 4, 241-249.
  • 服部 努, 奥田武弘, 成松庸二, 上田祐司, 伊藤正木, 2009: Spatio-temporal variations in nutritional status and feeding habits of immature female bighand thornyhead Sebastolobus macrochir off the Pacific coast of northern Honshu, Japan. Fisheries Science, 75, 3, 611-618.
  • 志村 健, 大下誠二, 寺門弘悦, 田 永軍, 2009: 日本海南西海域における中層トロールと面積密度法を用いたマアジ当歳魚の現存量推定手法の開発, 日本水産学会誌, 75, 6, 1042-1050.
  • 田 永軍, 2009: Interannual-interdecadal variations of spear squid Loligo bleekeri abundance in the southwestern Japan Sea during 1975-2006: impacts of the trawl fishing and recommendations for management under the different climate regimes. Fisheries Research, 100, 78-85.
  • Ueda Y., Ito M., Hattori T., Narimatsu Y., and Kitagawa D., 2009: Estimation of terminal molting probability of snow crab Chionoecetes opilio using instar- and state-structured model in the waters off the Pacific coast of northern Japan. Fisheries Science, 75, 47-54.
  • Tian Y., Kidokoro Y., Wtanabe T., and Iguchi N., 2008: The late 1980s regime shift in the ecosystem of Tsushima warm current in the Japan/East Sea: Evidence from historical data and possible mechanisms.Progress in Oceanography. 77, 127-145.
  • Kidokoro H., and Sakurai Y., 2008: Effect of water temperature on gonadal development and emaciation of Japanese common squid Todarodes pacificus (Ommastrephidae). 74, 553-561.
  • Watanabe Y., Dingsor G. E., Tian Y., Tanaka I., and Stenseth N. C., 2008: Determinants of mean length at age of spring spawning herring off the coast of Hokkaido, Japan. 366, 206-217.
  • 田 永軍, 木所英昭, 渡邊達郎, 2008: 日本海における海洋環境の変化と魚類相の変化-特に1980年代末のレジームシフトの影響について-. 水産海洋研究, 72(3), 229-231.
  • 木所英昭, 2008: スルメイカの資源変動と環境要因の関係. 水産海洋研究, 72(3), 231-233.
  • 岸田 達, 木所英昭, 2008: 日本海の海洋環境と漁業資源の近況. 日本水産学会誌, 74(5), 873-875.
  • Tian Y., 2007: Long-term changes in the relative abundance and distribution of spear squid, Loligo bleekeri, in relation to sea water temperature in the south-western Japam Sea during the last three decades. GIS/Spatial Analyses in Fishery and Aquatic Sciences, 3, 27-46.
  • Iguchi N., and Kidokoro H., 2006: Horizontal distribution of Thetys vagina Tilesius (Tunicata, Thaliacea) in the Japan Sea during spring 2004. Journal of Plankton Research, 28, 537-541.
  • Tian Y., Kidokoro H., and Watanabe T., 2006: Long-term changes in the fish community structure from the Tsushima warm current region of the Japan/East Sea with an emphasis on the impacts of fishing and climate regime shift over the last four decades. Progress in Oceanography, 68, 217-237.
  • 木所英昭, 加藤 修, 安木 茂, 志村 健, 2005: 日本海南西部におけるマアジの加入前の分布様式と対馬暖流の関係. 水産総合研究センター研究報告, 14, 1-6
  • Yatsu A., Sasaki Y., Moku M., and Kinoshita T., 2005: Night-time vertical distribution and abundance of small epipelagic and mesopelagic fishes in the upper 100 m layer of the Kuroshio-Oyashio Transition Zone in Spring. Fisheries Science, 71, 1280-1286.
  • Tian Y., Akamine T., and Suda M., 2004: Modeling the population dynamics of Pacific saury in the northwestern Pacific using a life cycle model incorporating effects of oceanic-climate changes. Fisheries Oceanography, 13 (Supplement 1), 125-137.
  • Tian Y., Ueno Y., Suda M. and Akamine T., 2004: Decadal variability in the abundance of Pacific saury and its response to climatic/oceanic regime shifts in the northwestern subtropical Pacific during the last half century. Journal of Marine Systems, 52, 235-257.
  • Ikeda Y., Kidokoro H., and Uji R., 2004: Notes on an exhouseted Japanese common squid, Todarodes pacificus (Cephalopoda: Ommastrephidae), with an unusually short arm. 琉球大学理学部彙報, 77, 143-147.
  • 【その他の雑誌・単行本】(研究紹介の記事なども含む)
  • 木所英昭, 2008: 88/89年のレジームシフトを境としたスルメイカの産卵回遊経路および回遊時期の変化. 日本海ブロック試験研究集録, 43, 39-40.
  • 木所英昭, 加藤 修, 田 永軍, 2008: 春季の日本海南西海域における加入前マアジの分布域の推定と経年変化. 日本海ブロック試験研究集録, 43, 11-12.
  • 木下貴裕, 2008: 海の中のカニの数を調べる. 日本海区水産研究所主要研究成果集, 3, 6-9.
  • 木所英昭, 田 永軍, 志村 健, 佐々木正, 安木 茂, 2007: 日本海におけるマアジの加入量変動に及ぼす対馬暖流の影響. 月刊海洋, 39, 533-538.
  • 木下貴裕, 2007: ズワイガニの資源調査と漁獲量予報. 日本海リサーチ&トピックス, 1, 4-5.
  • 木所英昭, 伊藤進一, 大関芳沖, 2007: リアルタイムスルメイカ分布情報提供システムについて. イカ類資源研究会議報告(平成17・18年度), 71-79.
  • 木所英昭, 2007: スルメイカの分布回遊と系群仮説の整理. イカ類資源研究会議報告(平成17・18年度), 105-114.
  • 森 賢, 木所英昭, 桜井泰憲, 2007: 2005~2006年に見られたスルメイカ冬季発生系群の再生産状況の変化. イカ類資源研究会議報告(平成17・18年度), 98-104.
  • 桜井泰憲, 山本 潤, 森 賢, 後藤常夫, 木所英昭, 2007: 気候変化,特にレジームシフトに応答したスルメイカ資源変動は予測可能か. イカ類資源研究会議報告(平成17・18年度), 96-97.
  • 木所英昭, 後藤常夫, 2006: スルメイカの分布回遊の変化と海洋環境-近年30年間の変化-. 日本海区水産研究所主要研究成果集, 1, 2-4.
  • 木所英昭, 2006: 日本海のスルメイカ -寿命は1年-. FRAニュース, 9, 10-11.
  • 木所英昭, 2006: スルメイカの分布情報をリアルタイムで提供する. FRAニュース, 6, 21-21.
  • 木下貴裕, 2006: ズワイガニ -資源は回復基調-. FRAニュース, 9, 14-15.
  • 木所英昭, 2004:日本海沿岸へのマアジの加入過程, 「水産学シリーズ139:マアジの産卵と加入機構」(原 一郎, 東海 正 編), 恒星社厚生閣, 東京, pp.83-91.
  • 木所英昭, 2004: イカ類の研究水準と資源水準の関係. 日本海区水産試験研究連絡ニュース, 405, 7-9.
  • 木所英昭, 2004: イカ・タコ類, 「水産海洋ハンドブック」(中田英昭, 上田 宏, 和田時夫, 有元貴文, 竹内俊郎,渡部終五, 中前 明 編), 生物研究社, 東京, pp.190-192.

グループの構成

  • グループ長:久保田 洋
  • 主任研究員:松倉 隆一
  • 研究員:宮原 寿恵
  • 研究等支援職員:内川 和久
  • 臨時職員:1名