2020.4
資源環境部
業務(研究)内容
日本海は、表層から水深約300mまでは対馬暖流系の海水と亜寒帯系の海水、その下は冷たい日本海固有水によって構成される半閉鎖的な海です。この海を利用して私達が漁獲する水産資源が生育しています。資源となる生物は自然な海洋環境で成長・繁殖するため、水温・塩分、海流などの物理的な環境やプランクトン類を中心とした餌環境の影響を大きく受けることになります。
資源環境部では、海洋環境(水温・塩分・海流・栄養塩・底質などの物理・化学環境とプランクトン・ベントスなど餌生物の種類・量などの生物環境)の年々の変動や地球温暖化による長期的な変化が、魚介類や餌生物などの海洋生態系にどのような影響を与えるのか? この問題に対して、水産業が環境の変動・変化にうまく対応するために、海洋調査・観測、数値モデル実験等により、将来の魚介類や餌生物の状態を予測する手法などを示します。また、漁業に甚大な被害を及ぼす大型クラゲの大量出現や急潮と呼ばれる突発的な速い流れの発生など、日本海の水産業に大きな影響を与える問題にも取り組みます。
調査船による海洋環境調査
日本海で優占する動物プランクトン
部の構成
- 部長:渡邊 達郎
- 研究員(再雇用):坂西 芳彦
- 研究員(再雇用):森本 晴之